屋台が揺れ過ぎる理由。

アッシー

2018年07月31日 20:09


  (屋台に適した柔構造の貫工法)

 最近、屋台が揺れ過ぎて不安を感じるので、点検して欲しいと言う連絡が何件も有り、
一件は、修理中、もう一件は、10月の祭り後に修理をする事に、他に2台の屋台は、
新築を検討したいとの話でした。どの揺れ過ぎる屋台にも、共通点が有り、簡単に言うと、
本屋台も中屋台も伝統工法で作らずに、ボルトや金具を使って作って有る事でした。
ボルト屋台が何故揺れ過ぎるか、これは、過去の実績も無い、構造力学的に間違った作りを
誰でも簡単に出来ると言う事だけで、作ってしまった結果と言う他に有りません。片や
伝統工法の屋台は、昔の大工が、失敗と改良を重ね、200年以上持つ実績を残した確かな物
なので、これを、否定する事は誰にも出来ないはずです。基本的に、揺れて動く屋台は
伝統工法の、木の揺れを吸収する作りの柔構造が合っているのに対し、ボルトを使用しただけで、
揺れを吸収する余裕を失い、木を痛める、剛構造の作りになってしまう事のようです。理屈はともかく、
ボルト屋台を分解すると、硬い鉄が、柔らかい木を、痛めているのが良く分かります。
せっかく、祖先が残してくれた、技術を使わないのは、勿体ないし、申し訳ない事なので、
これから作る屋台は、是非、ボルトを使わない伝統工法で作り、長持ちさせて欲しいと思います。

関連記事